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孫策と周瑜(創作)

あとがきも昔のまま載せておきます。

江をじっと見つめていた。そこには特に感情はなかった。ただ、何を考える訳でもなく見つめていた。

「孫郎、君は先程からそうやっているけれど、何かあるのかい?」

隣にいた周瑜がふと尋ねた。周瑜は孫策と一緒にここに来た訳ではなかった。この場所に咲いている花を愛でに来たら偶々孫策がいたのだ。だから当初の目的は後回しにして隣に座って、今に至るという訳だった。しかし、孫策はずっと江を見たまま微動だにしなかった。

「ねえ、孫郎。」

肩をぽん、と軽く叩いてみると、驚いたのか一瞬体をびくりと跳ねさせた。

「驚かせるなよ。」

声は自分に向いているけれど、顔は江を向いたままだった。それが何だか気に入らなくて、肩をぐいと引っ張り此方を向かせた。予測してた通りに孫策はびっくりしていた。

「何を見ていたの?」
「……。」

周瑜の問いに返事は返って来なかった。孫策は答えられなかったのだ。別に何かを見ていた訳でもないし、かと言って考え事をしていた訳でもなかったからだ。けれど、このまま黙っている訳にもいかないから適当に周瑜が多分喜ぶだろう返事をした。

「特に何か見てた訳じゃないんだ。ずっと、今まで周郎の事、考えてた。」
「嘘だろう。」

しかし直ぐに嘘だとばれてしまう。孫策にはちょっとした癖があった。嘘をつくときは決まって相手から目をそらし頬を掻いていた。周瑜はそれを知っていたから嘘が暴けたのだ。

「で、孫郎は何を考えていたの?」
「何も考えていなかった……少なくとも最初は何か考えてたのかも知れないし、最初から何も考えてなかったのかもしれない。」
「やっぱりね。」

悪戯っぽい笑みを浮かべる周瑜に孫策は何も言えなかった。この心友には自分の考えなど全てお見通しなのかと思うくらい、何もかも見透かされていた。
まあ、でも周郎になら別に良いかな、と常々孫策は思っていた。

「孫郎。今、私の事を考えているだろう。」
「な、何で分かったんだ。」
「その位わかるさ。だって、君と私は心友だろう?」
「それもそうだな。」

心友。そう言われただけでとても幸せな気分になれた。周瑜と義兄弟の契りを交わせて本当に良かった。

夕陽に包まれ真っ赤に染まる江を二人で見ながら、孫策はそう思っていた。



おわり



-----
二人はカプとしても良いけれど、友情の方がどちらかと言えば好きです。これもどうでもいいですね。

何だかぐだぐだですいません。もっと素敵な文章が書けるようになりたいです。

ここまで読んで下さり有難うございました。
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